J-POP [詠時感〜時へのロマン]
「J-POP」
いつの頃から日本の音楽をそう呼ぶようになったんだろう。
前回に続いて「アレンジ」のよもやま話をしよう。
アレンジにおける、最大の仕事は?
なんといっても「イントロ」を作る作業だ。
印象的なイントロは曲の良さを何倍にも増幅する。
デビット・フォスターなどはイントロの名手だ。
名曲には名イントロ!!
イントロの音が鳴った瞬間、その曲の世界に引き込まれる。
アティチュード時代はまだ雑だったが
以後エアプレイ~シカゴまで「名曲には名イントロ」を
地でいってる人だ。
これは「間奏」や「エンディング=アウトロ」も同様に
みな曲に合うように作らなければいけない。
曲を最大限に生かすにはどうしたらいいのか?
歌い手より目立ってはいけない。
でも主張を消してもいけない。
1番大切なのは、歌い手が歌いやすいコト。
しかしある時には、歌い手に力量を求めることも必要。
そしてこれは「人選」にまで及ぶ。
間奏のギター・ソロを誰に弾かせるか?
仮にギタリストAさんとしよう。
Aさんに合わせた雰囲気で、狙いを定めて間奏や
エンディングを作る。
「Aさんなら、こんなプレイをしてくれるだろう」
そこではフレーズなどは指定せず、Aさんの才能に
「おまかせ」で最適な伴奏を作る。
しかしまったく逆な人たちもいる。
スティーリー・ダンのように何人ものギタリストを呼び
プレイさせてから最良のものを選ぶ。
前者の典型はボズ・スキャッグスの「You Can Have Me Anytime」
ルカサーという最強の切り札を持っていながら
ここ一番には「カルロス・サンタナ」の起用。
デビッド・フォスターはドライな人選の名手だ。
「このフレーズは、この人に限る!!」
となれば、たったワンフレーズのためだけに
超がつく大物でも呼んでプレイさせる。
ジャーメイン・ジャクソンの「If You Say My Eyes Are Beautiful」
のマイケル・オマーティアンもそうだ。
イントロのたった1小節=4音のためルカサーに
ソロの音をセットさせプレイさせている。
なのにギターソロは無い(笑)
同一音色では、かすかにオブリを入れている程度。
しかしイントロでは「最重要フレーズ」だ。
スティーリー・ダンの話は有名だろう。
まるでメンバーのように扱っていたラリー・カールトン
がいるにも関わらず、平気で他の人を起用する。
必要とあらばクビにしたメンバーでも平気で呼ぶ。
「Aja」の収められた「Peg」は
誰が聴いても「ラリー・カールトン」が弾くべき曲。
なのに選んだのは「ジェイ・グレイドン」。
おかげで「名曲」に「名演奏」が加わった。
--------------------------------------------------
通常の「編曲:◎◎◎◎」以外に、クレジットが付く場合がある。
コラース・アレンジ
ストリングス・アレンジ
ホーン・アレンジ
これらはいわゆる「スペシャリスト」の作業範囲。
その人選・楽器編成・得意不得意によって
大きく変わってしまうので「別発注」になる場合がある。
そんな千差万別なケースにも対応できる人が
優秀なアレンジャーとも言える。
--------------------------------------------------
2000年以降「DAW」によるいわゆる「打ち込み」
デジタルな演奏が増えてきた。
そこで起きた現象とは?
演奏=オケを作る人がアレンジャーになってしまった。
いわゆる「完パケ」の状態でハードディスクでの納入
スタイルが増えてきた。これは予算の関係もある。
「DAW」は基本自宅作業になり、スタジオはいらない。
そのほとんどを機械に演奏させるため、人件費も抑えられる。
へたすると「歌入れ」さえ、自宅スタジオでできる。
そしてコンペで競わせ、出来の良いモノを選べる。
そこで起きた現象とは?
けして複数人による「マジック」は起こりえない。
想定外の「名演」などは生まれてこない。
演奏者=アレンジャーになってしまったため
「面白味」や「広がり」は期待できない。
--------------------------------------------------
アレンジャーはキーボードの人が多い。
クラシックの素養があったり、譜面に強かったり。
あるいはアンサンブルを見渡せるからだ。
次にギタリストだろう。ロック系の曲であるならば
なんとしても「ギターの特性」を踏まえなければいけないからだ。
ベースとドラマーは少数派だ。ボーカリストも少数派。
何を基準として、誰に任せるか???
時と場合による、としか言いようがない。
アレンジャーにとって「個性」は時に邪魔になる。
その時々に「個性」を生かせるか?殺せるか?
--------------------------------------------------
そんなこんなを考えていると・・・
アレンジャーは万能に見える。
しかし・・・ しかしだ!!(笑)
確かに出来の悪い曲でも、ある程度はアレンジャーが
隠してくれる。
でも実際には、詞が良くて曲が良くて
演奏が良くてシンガーが良くなければ
アレンジが輝くことは無い。
ケーキで考えると判りやすい。
ケーキで大事なのは、本体のスポンジ。
ここにクリームを塗って「ケーキの本体」ができる。
ココが美味しくなければ、誰も食べきってはくれない。
ここにデコレーションが乗ってくる。
美味しいクリーム・美味しいフルーツで
可愛くて美味しいケーキとして着飾る。
美味しい素材が集まって1つのケーキができる。
それをどう着飾るのか?がアレンジの仕事だ。
実際に美味しい素材が集まるだけではダメ。
見るからに「美味しそう!!」
そう思わせなければいけない。
そして最後に、ショーウィンドウにきれいに並べられ
「見るからに美味しいヤツ」として歌い手が輝いて
初めて「うわ~オイシソウ~~~」と言われる。
定番のケーキがある。そして新作のケーキがある。
バター・クリームもあればチョコレートもある。
どれ一つ、欠けてはいけない。
あなたは・・・
誰が好き??? (^^♪
いつの頃から日本の音楽をそう呼ぶようになったんだろう。
前回に続いて「アレンジ」のよもやま話をしよう。
アレンジにおける、最大の仕事は?
なんといっても「イントロ」を作る作業だ。
印象的なイントロは曲の良さを何倍にも増幅する。
デビット・フォスターなどはイントロの名手だ。
名曲には名イントロ!!
イントロの音が鳴った瞬間、その曲の世界に引き込まれる。
アティチュード時代はまだ雑だったが
以後エアプレイ~シカゴまで「名曲には名イントロ」を
地でいってる人だ。
これは「間奏」や「エンディング=アウトロ」も同様に
みな曲に合うように作らなければいけない。
曲を最大限に生かすにはどうしたらいいのか?
歌い手より目立ってはいけない。
でも主張を消してもいけない。
1番大切なのは、歌い手が歌いやすいコト。
しかしある時には、歌い手に力量を求めることも必要。
そしてこれは「人選」にまで及ぶ。
間奏のギター・ソロを誰に弾かせるか?
仮にギタリストAさんとしよう。
Aさんに合わせた雰囲気で、狙いを定めて間奏や
エンディングを作る。
「Aさんなら、こんなプレイをしてくれるだろう」
そこではフレーズなどは指定せず、Aさんの才能に
「おまかせ」で最適な伴奏を作る。
しかしまったく逆な人たちもいる。
スティーリー・ダンのように何人ものギタリストを呼び
プレイさせてから最良のものを選ぶ。
前者の典型はボズ・スキャッグスの「You Can Have Me Anytime」
ルカサーという最強の切り札を持っていながら
ここ一番には「カルロス・サンタナ」の起用。
デビッド・フォスターはドライな人選の名手だ。
「このフレーズは、この人に限る!!」
となれば、たったワンフレーズのためだけに
超がつく大物でも呼んでプレイさせる。
ジャーメイン・ジャクソンの「If You Say My Eyes Are Beautiful」
のマイケル・オマーティアンもそうだ。
イントロのたった1小節=4音のためルカサーに
ソロの音をセットさせプレイさせている。
なのにギターソロは無い(笑)
同一音色では、かすかにオブリを入れている程度。
しかしイントロでは「最重要フレーズ」だ。
スティーリー・ダンの話は有名だろう。
まるでメンバーのように扱っていたラリー・カールトン
がいるにも関わらず、平気で他の人を起用する。
必要とあらばクビにしたメンバーでも平気で呼ぶ。
「Aja」の収められた「Peg」は
誰が聴いても「ラリー・カールトン」が弾くべき曲。
なのに選んだのは「ジェイ・グレイドン」。
おかげで「名曲」に「名演奏」が加わった。
--------------------------------------------------
通常の「編曲:◎◎◎◎」以外に、クレジットが付く場合がある。
コラース・アレンジ
ストリングス・アレンジ
ホーン・アレンジ
これらはいわゆる「スペシャリスト」の作業範囲。
その人選・楽器編成・得意不得意によって
大きく変わってしまうので「別発注」になる場合がある。
そんな千差万別なケースにも対応できる人が
優秀なアレンジャーとも言える。
--------------------------------------------------
2000年以降「DAW」によるいわゆる「打ち込み」
デジタルな演奏が増えてきた。
そこで起きた現象とは?
演奏=オケを作る人がアレンジャーになってしまった。
いわゆる「完パケ」の状態でハードディスクでの納入
スタイルが増えてきた。これは予算の関係もある。
「DAW」は基本自宅作業になり、スタジオはいらない。
そのほとんどを機械に演奏させるため、人件費も抑えられる。
へたすると「歌入れ」さえ、自宅スタジオでできる。
そしてコンペで競わせ、出来の良いモノを選べる。
そこで起きた現象とは?
けして複数人による「マジック」は起こりえない。
想定外の「名演」などは生まれてこない。
演奏者=アレンジャーになってしまったため
「面白味」や「広がり」は期待できない。
--------------------------------------------------
アレンジャーはキーボードの人が多い。
クラシックの素養があったり、譜面に強かったり。
あるいはアンサンブルを見渡せるからだ。
次にギタリストだろう。ロック系の曲であるならば
なんとしても「ギターの特性」を踏まえなければいけないからだ。
ベースとドラマーは少数派だ。ボーカリストも少数派。
何を基準として、誰に任せるか???
時と場合による、としか言いようがない。
アレンジャーにとって「個性」は時に邪魔になる。
その時々に「個性」を生かせるか?殺せるか?
--------------------------------------------------
そんなこんなを考えていると・・・
アレンジャーは万能に見える。
しかし・・・ しかしだ!!(笑)
確かに出来の悪い曲でも、ある程度はアレンジャーが
隠してくれる。
でも実際には、詞が良くて曲が良くて
演奏が良くてシンガーが良くなければ
アレンジが輝くことは無い。
ケーキで考えると判りやすい。
ケーキで大事なのは、本体のスポンジ。
ここにクリームを塗って「ケーキの本体」ができる。
ココが美味しくなければ、誰も食べきってはくれない。
ここにデコレーションが乗ってくる。
美味しいクリーム・美味しいフルーツで
可愛くて美味しいケーキとして着飾る。
美味しい素材が集まって1つのケーキができる。
それをどう着飾るのか?がアレンジの仕事だ。
実際に美味しい素材が集まるだけではダメ。
見るからに「美味しそう!!」
そう思わせなければいけない。
そして最後に、ショーウィンドウにきれいに並べられ
「見るからに美味しいヤツ」として歌い手が輝いて
初めて「うわ~オイシソウ~~~」と言われる。
定番のケーキがある。そして新作のケーキがある。
バター・クリームもあればチョコレートもある。
どれ一つ、欠けてはいけない。
あなたは・・・
誰が好き??? (^^♪
コメント
コメントの投稿